人形



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 私の家には自分用の人形は皆無。あるといったら御土産にもらったコアラやら、
記憶をたどれば、幼い頃に買ってもらったクマのぬいぐるみ2体。
それと上野動物園にはじめてパンダが来た時に大ブームになった
パンダのぬいぐるみが1体あっただけ。
 その後も学生時代『うる○やつら』のラ○ちゃんフィギュアが
無性に欲しくても手を出さなかった。
 いやぁ〜○ムちゃんは本気で好きになりましたね。
厚木の方に行った時に、ショールームに1/6のフィギュアが
展示してあって『欲しぃ〜〜〜〜』と思いました。
財布と相談しても買える金額だったけれど、買わなかった。
 

 その訳は人形が怖かったわけではなく、
小さい頃から人形は魂が宿ると思っていたから。
だから、軽い気持ちで人形を手にできなかった。

 一番の思い出は、小学生の頃、親から『もう大きくなったんだから、
クマのぬいぐるみから卒業しなさい!』と処分され、
パンダのぬいぐるみだけは何とか死守した事だ。
 パンダは、処分されたクマのぬいぐるみに比べて大きく、
抱き枕状態で使用していた。
穴が開いたら自分で裁縫。愛着もますます増して行き、
もうどうしようもない状態になったぬいぐるみとわかれる時、
悲しい表情をしたように思えた。
正直『どきっ!』とした。
『ごめんね』と言い、せめて目だけはと思い、
プラスティック製の両目を大切に保管し、破棄した。

 それ以来、人形は手に取らなかった。

 育ての母が、一時、紙粘土で人形を作るのが趣味だったので、
15体くらいの紙粘土人形があるが、育ての母が亡くなって、
遺品となった人形達も処分する気持ちには到底なれずに、
戸棚の上段に並べて、たまに『元気か〜』ってな具合に、
声をかけている。

 私もそれ以降少しは柔軟になり、
プロ野球球団のマスコット人形を買ったり、
合併前の日本エアシステムのぬいぐるみなんぞ買ったりはした。

そんな私が、等身大ドール迎えると言うことは、
あえて自ら魂を込めると思ったから。
暗い決意だな〜〜重たい思いだな〜〜
って思います?

う〜〜ん。私は心の安楽、平安、癒し、憩い等等を求めて
前向きに考えてます。

この世界だけに生きている訳ではありませんし、
この瞬間でも現実社会に属してます。

一瞬で幻になる夢幻の時を楽しみましょう。

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